オーストリアが3度の勝ち越しでオランダを撃破。歯車がかみ合わないオランダは、試合の中で打開を図るが、最後はオーストリアの猛攻の前に屈することとなった。サプライズなどではなく「完全勝利」したオーストリアがグループリーグ首位突破を決め、オランダも3位で決勝トーナメント進出を確定させた。
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【グループD】 オランダ×オーストリア (オリンピアシュタディオン・ベルリン)
2 ー 3
[得]
(オラ)
47” ガクポ②
75” デパイ
(オー)
6” OG(マレン)
59” シュミット
80” ザビッツァー
【採点】(0~10の20段階評価。最低点は0。最高点は10。)
GK
1 フェルブルッヘン 6・5
37分にはザビッツァーのミドルとアルナウトビッチのシュートを連続セーブ。失点シーンはどれも彼を責めることはできない。
DF
2 ヘールトルイダ 6・5
同点ゴールの起点となったのは彼のボール奪取から。85分には高速アーリークロスで決定機を作った。
6 デ・フライ 5・5
対人プレーでは奮闘したが、マークを外すなど、細かいミスが多かった。
4 ファン・ダイク 5
一体どうしたのか。全体的に低調なパフォーマンスだった。決勝ゴールの際に自陣ボックス内で反応すらできていなかったのは彼らしくない緩慢なプレーだった。
5 アケ 5 (66分→交代)
攻守で低調なパフォーマンスだった。2失点目は、マッチアップしていたシュミットをケアできていなかった。
→15 ファン・デ・フェン 5・5 (66分→出場)
オーストリアの猛攻に対して後手に回ることが散見された。
MF
24 スハウテン 5
指揮官からの信用は厚いが、自陣バイタルエリアをケアできず、オーストリアに中央突破など好き放題されてしまっていた。
14 ラインデルス 5・5 (66分→交代)
13分のチャンスの場面はモノにしたかった。22分にはマレンに絶妙なスルーパスを送ったが、後半はボールをあまり前線に運べなかった。
→8 ワイナルドゥム 5・5 (66分→出場)
ボールにはよく触ったが、効果的なプレーは見せられなかった。
6 フェールマン 5・5 (35分→交代)
攻撃陣の停滞を打開したい戦術的交代の煽りを受けた。彼自身のパフォーマンスも低調だったが。
→7 シャビ・シモンズ 6・5 (35分→出場)
ヘールトルイダの奪取したボールを拾い、そのまま持ち上がりガクポのゴールをアシスト。全体的に低調なチームにおいて推進力を与え続けていた。
FW
18 マレン 4・5 (71分→交代)
オウンゴールは積極的に守備をした結果だが、22分のGKとの1対1をモノにできなかったりと、試合を通して極めて低調なパフォーマンスだった。
→9 ベグホルスト 6・5 (71分→出場)
交代直後からポストプレーで違いを生み、同点ゴールもアシスト。
10 デパイ 6・5
相手ボックス内でのレスポンスの速さを見せつけた同点ゴールはエクセレントだった。
11 ガクポ 7
苦しい戦いのなか、ワンチャンスをしっかり決めたのは殊勲。
GK
1 ペンツ 6・5
派手さはないものの試合を通して安定したセービングを見せていた。
DF
5 ポッシュ 6・5(■32分)
クレバーなのは守備対応だけでなく攻撃参加の際にも発揮。つなぎにおいてしっかりとショートパスやロビングを使い分けることができる万能型SBだ。
2 ヴーバー 6
サイドバックでもプレーが可能なポリバレントなCBは、広範囲をカバーリングし、最終ラインに安定感を与えていた。
15 ラインハルト 6・5 (63分→交代)
反応の鋭い守備を見せていた。先制点の起点となった縦パスも良質だった。交代理由は不明だが、結果的には「吉」となった。
→19 バウムガルトナー 6・5(63分→出場)
投入直後から攻撃にテンポを与え、猛攻の下地を作った。決勝ゴールをアシスト。
8 プラス 7
先制点はOGを誘発するクロスを上げ、2得点目は左バイタルからグリリッチュに鋭いパスを通し起点となった。相手の右サイドにも決定機を作らせず攻守で大活躍を果たした。
MF
6 サイヴァルト 7
前半はつなぎにも関与しパス能力を証明して見せた。危機察知能力に優れており、危険エリアで何度もボールを刈り取った。彼の献身性はチームになくてはならない。
10 グリリッチュ 6 (64分→交代)
前半は中盤で良質なゲームメイクをしていたが、後半の同点ゴールに原因となったボールロストは痛恨。しかし、2得点目のアシストを記録したのも彼。
→14 ケルフェルト 6・5(63分→出場)(■90分+4)
読みを利かせた守備でヴーバーとともに最後まで奮闘した。
18 シュミット 7(90分+2→交代)
試合開始からエネルギッシュなプレーを見せていた。守備では出足が早く、何度かボール奪取に成功。相手ボックス内に侵入し、2得点目を頭で決めた。殊勲の働きだった。
→24 ヴァイマン ー(90分+2→出場)
9 ザビッツァー 8
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敵陣のバイタルエリアやボックス内でボールキープができる彼がいるからこそチームの攻撃に時間と厚みが生まれる。長距離をドリブルで運んで攻撃にスピードを与え、バウムガルトナーのスルーパスに反応し、ポケットに抜け出しながら左足でシュートを放った決勝ゴールは彼の魅力が集約されていた。大会ベストゴール候補。
23 ヴィマー 6 (63分→交代)(■33分)
運動量が多く、とりわけ前半は活発に動き回り、攻撃陣に選択肢を与えていた。
→20 ライマー 6・5(63分→出場)
ボールを奪えばショートカウンターを敢行。彼の推進力が確実にチームに勢いを与えていた。
FW
7 アルナウトビッチ 6・5 (79分→交代)
オランダの屈強なCBを相手にもしっかりとボールを収め、アタッカー陣の動きを引き出した。
→11 グレゴリッチュ ー (79分→出場)
守備のタスクに従事。