青の悪魔 徒然雑文

100年後に残る夢

【UEFA EURO 2024】   ポルトガル vs フランス (ベスト8)

EUROでは3大会連続の顔合わせとなった一戦。序盤からポルトガルがポゼッションで優位に立ち、フランスはカウンターから鋭い攻撃を見せる。主導権が目まぐるしく入れ替わる攻防は、ベスト8らしい緊張感がピッチに張り詰められ、ともにシュートまで持ち込めない展開に。終盤、オープンな展開となり、フランスがカウンターでゴールを脅かすも、エンバペのシュートはディオゴ・コスタがキャッチし、延長戦へと突入した。そして120分間でも得点は生まれることなく、PK戦へと突入する。先攻のフランスは3人目まで全員成功するも、ポルトガルは3人目のフェリックスが左ポストに当ててしまう。すると、フランスは5人目のテオ・エルナンデスまできっちりと成功し、PK戦5-3でポルトガルを下した。勝利したフランスは、準決勝でスペインと対戦する。敗退したポルトガルはC・ロナウソと心中した指揮官の評価は分かれるところだが、サッカーIQの高い選手を多く要したテクニカルなポゼッションサッカーは大会に彩を与えていた。

UEFA Euro 2024: France edge past Portugal in shootout thriller, to face  Spain in semi-finals | Football News - Hindustan Times

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【ラウンド8】 ポルトガル×フランス  (フォルクスパルクシュタディオン)

  0   ー 0  

           EX

       (前半 0 ー 0)

       (後半 0 ー 0)

       penalty kicks

          (3-5)

(ポ)

7 ロナウド

10 ベルナルド・シウバ

11 フェリックス ×

19 メンデス 

(フ)

11 デンベレ

19 フォファナ

5 クンデ

25 バルコラ

22 テオ・エルナンデス

【採点】(0~10の20段階評価。最低点は0。最高点は10。)

GK

22 ディオゴ・コスタ  6・5

優れたポジショニングから安定したセービングを披露。PK戦では二試合連続でヒーローとはいかなかった。


DF

20 カンセロ  6 (74分→交代)

エンバペの監視タスクがあるため、攻撃の自由は制限されていたが、61分にB・フェルナンデスに素晴らしいスルーパスを通した。

→2 ネウソン・セメド  6 (74分→出場)

なるべく前線に顔を出し、ボールホルダーに選択肢を与えていた。

4 ルベン・ディアス  6・5

自陣ボックス内での守備が光った。65分にはこの試合最大のピンチを迎えたが、コロ・ムアニのシュートをスライディングでブロックした。

3 ペペ 7

卓越した守備スキルを発揮。30分には自陣ボックス内でコロ・ムアニから円熟味溢れる守備でボール奪取。デンベレのクロスボールを阻止し、エンバペに対しても見事なブロックを見せていた。

19 メンデス  6

ピッチの広範囲に神出鬼没に現れた。果敢に前線に攻め上がり、攻撃を助長したが、クロス精度は欠いた。試合終了間際に放たれたシュートは力なくメニャンに阻まれた。

 

MF

6 パリーニャ 679分)  (90+2分→交代)

ピッチ中央で攻守で及第点の働きだった。味方がボールを保持しているときは、縦方向ではなく横方向にボールをうまく運び、分配した。後半に果敢に打ったシュートはメニャンの好セーブに阻まれた。

→18 ルベン・ネベス  5・5 (90+2分→出場)

良く言えばシンプルな組み立てに従事。悪く言えば組み立てが凡庸。

23 ヴィチーニャ   6・5  (119分→交代)

ルーズなパスやタッチを拾い、チームのポゼッションに置き換えてしまう術は、フランスにとっては厄介だっただろう。62分にレオンとのワンツーからフリーで相手ボックス内からシュートを放つもコースがメニャンの正面だった。

→18 マテウス・ヌネス  (119分→出場)

8 ブルーノ・フェルナンデス (74分→交代)

チームのチャンスにことごとく絡んでいたが、ラストプレーの精度を欠いていた。守備では自陣ボックス内でグリーズマンのパスをインターセプトする素晴らしい読みを決めた。交代はやや早かったか。

→26 コンセイソン   6・5  (74分→出場)

素晴らしいスピードと機敏さを見せ、サリバのファウルを引き出すなど、相手の脅威になっていた。試合終了間際にはフェリックスに良質なクロスを供給した。

 

FW

10 ベルナルド・シウバ  6

エンバペに対してカンセロとともにマークを強めた。92分には独力のドリブル突破で決定機を演出したが、攻撃で効果を生んだのはこのぷれーだけだった。

17 レオン  7 (106分→交代)

フランスにとって最も脅威的な選手だった。クロス精度こそ低かったが、独力でチャンスを作り出していた。徐々に運動量が減少し、延長後半に交代。

→11 フェリックス 4・5  (106分→出場)

決定機をことごとく逃し、悔しい内容。PK戦でもポストに嫌われてた。

7 ロナウド  4

92分のB・シウバから相手ボックス内でフリーで受けた場面は決めたかった。120分間で試合に影響を与えるプレーは一つもなかった。

 

 

GK

16 メニャン 7

60分に自陣ボックス内に抜け出したB・フェルナンデスのシュートを右手一本でビッグセーブ。要所で実力を示していた。


DF

5 クンデ 6

キレキレのレオンに手を焼いた。しかし、ドリブルで抜かれたのは一度だけで粘り強い対応を続けていた。自陣からボールを敵陣に運ぶ仕事も効果を生んでいた。

4 ウパメカノ 6・5

前半は対応が後手に回っていた。後半以降は対人プレーの強さで確固たる存在感を示した。クンデに対するカバーリングでフォローし、延長前半はレオンを見事なブロックで阻止した。

17 サリバ  7・5 84分)

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傑出したパフォーマンスを披露。ロナウドに前を向かせず、ベルナルド・シウバを阻止する素晴らしいブロックを見せるなど、最終ラインに極上の安定感を与えていた。

22 テオ・エルナンデス  7

守備でのクレバーな対応が試合を通して効いていた。エンバペとのコンビネーションもまずまず。

 

MF

8 チュアメニ 6

中盤の底で組み立てと相手のカウンターの火消を実行。前半に比べ後半以降、ややパフォーマンスが落ちた。

13 カンテ  6・5

彼にしかできないようなインターセプトもいくつかあったが、組み立てにおいてはパスミスが散見された。時間の経過とともに、運動量で優位に立ち増し、ショートカウンターを主導した。

6 カマヴィンガ 6・5 (91分→交代)

スピードを活かした粘り強い対人プレーが光った。パスワークでも貢献。69分の相手ボックス内のこぼれ球を拾った場面は、決めておきたいところだった。

→19 フォファナ 6 (91分→交代)

セカンドボールを広い、ボールを前線に供給。チームに推進力を与えていた。

7 グリーズマン  5・5  (67分→交代)

チャンスメイカーとしては影が薄かったが、中盤とアタッカー陣を繋ぐ潤滑油として機能をしていた。

→11 デンベレ   (67分→出場)

スピードを活かした仕掛けは、この試合において最も得点の予感を感じさせ、独力で試合の流れを変えかけていた。左上隅への素晴らしい軌道のシュートで先制点を決めそうになったが、惜しむべくはフィニッシュワークの精度を欠いていたことか。

 

FW

12 コロ・ムアニ   5(86分→交代)

前半はボールを受けられず、空中戦でも苦戦した。唯一のビッグチャンスはディアスにブロックされた。ややプレーが消極的だったか。献身的なプレスバックなど、守備面では一定の貢献があった。

→15 テュラム 6(86分→出場)

何度かチャンスに絡んだが、ペペの狡猾な守備の前に不発。

10 エンバペ  6・ (106分→交代)

驚異的なスピードとドリブル能力で、時折違いを作っていたが、万全の状態ではないのは明らか。顔面の怪我が悪化し、延長後半頭に交代となった。

→25 バルコラ 6 (106分→出場)

鋭い動き出しからシュートを放つなど、存在感は見せた。PK戦では良く決めた。